寒い夜に心温まる、ネパールの米粉菓子「ヨマリ」の物語
2025年1月2日
🇳🇵
south-asiaこの記事の舞台
ネパール
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冬の訪れと共に、ふと恋しくなる温かい味がある。ネパールの山々を吹き抜ける風が肌を刺す頃、現地の家庭では、米粉の優しい香りが立ち込める。初めてヨマリに出会ったのは、そんな凍えるような夕暮れ時だった。一口頬張ると、もっちりとした生地の中から、とろけるような甘い餡が顔を出す。それはまるで、遠い異国の地で出会った、小さな奇跡のようだった。
手のひらに乗るほどの可愛らしい形は、どこか懐かしさを感じさせる。蒸し立てのヨマリは、湯気と共に米粉本来の素朴な甘さを運び、心までふわりと解きほぐしてくれる。異国の喧騒の中で、この素朴な一口が、どれほど旅人の心を癒してきたことだろう。その温かさと甘さは、ただの菓子ではなく、人々の暮らしに寄り添う、大切な存在なのだと肌で感じた。
ヨマリは、ネパールのネワール族に伝わる伝統的な蒸し菓子で、特に冬至の満月の日に行われる「ヨマリ・プニ」という収穫祭で食されます。この祭りは、豊作を神に感謝し、家族の健康と繁栄を願う大切な行事。ヨマリの形は魚や神々を模しており、中にはチャク(黒糖)やゴマ、ココナッツなどを混ぜた甘い餡が詰まっています。米粉は豊穣の象徴とされ、ヨマリを食べることで、一年間の幸福がもたらされると信じられています。
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