友人から届いた小包を開けると、花のような形をした淡い黄金色のお菓子が並んでいた。「韓国のお土産」と書かれたメモとともに。それがユグァとの最初の出会いだった。
ユグァとはどんなお菓子?
ユグァ(유과)は、もち米粉を主原料とした韓国の伝統的な揚げ菓子だ。生地を薄く伸ばして揚げ、膨らんだところに水飴をからめ、胡麻や松の実、花びらの形に砕いた飾りをまぶして仕上げる。サクサクとした食感と、ほんのりとした甘さが特徴だ。
韓国語で「ユグァ」は
유과(油菓)
ユグァ — 「油」で揚げた「菓子」という意味。漢字語で、中国から伝わった製法が起源
宮廷から民間へ — ユグァの歴史
ユグァの歴史は、高麗時代(918年〜1392年)にまで遡る。当初は宮廷の祭礼や貴族の儀式に欠かせない供物として作られた。朝鮮時代(1392年〜1897年)には宮廷料理として洗練され、王族への献上品として珍重された。
文化コラム — 韓国の伝統的なお菓子文化「韓菓」
ユグァは「韓菓(ハングァ)」と呼ばれる韓国伝統菓子の一種だ。韓菓には、ユグァのほかに、薬菓(ヤックァ)、茶食(タシク)、餅(トック)など様々な種類がある。
韓菓は、冠婚葬祭や名節(チュソク、ソルラルなどの祝日)に欠かせない存在で、現代でも大切な贈り物として受け継がれている。
チュソク(秋夕)とユグァ
韓国の秋の大型連休「チュソク」(旧暦8月15日)は、日本のお盆に似た先祖を祀る祭りだ。この時期、家族が集まり、先祖への供物としてユグァが欠かせない。チュソクの時期になると、韓国のデパートや市場にはユグァを詰め合わせた美しい箱が並ぶ。
日本でも出会える
韓国食材店や韓国系のデパートの食品売り場で見かけることができる。近年は日本でも韓国伝統菓子への関心が高まり、専門店も増えてきた。
花のような形の中に、千年の歴史と、誰かへの思いやりが込められている。
大切な人への贈り物に、ユグァはいかがでしょうか。
